栄養士で美容好きのママともちです。
ダイエットや健康ブームの影響もあり、カロリーゼロや糖質ゼロといった「ダイエット飲料」に乗り換えている人をよく目にします。
「この食べ物は○○キロカロリーだから食べるのをやめよう」
「この飲み物は糖質ゼロだから大丈夫」
「瘦せたければカロリーを抑えればいいんでしょ」
なんて、カロリーだけに縛られた食事のとり方をしていませんか?
カロリーを減らせば瘦せるのは常識でしょ?!
カロリーがないのに太るわけないじゃない!
そう思っていますか?
確かに、数字上では、身体が消費するカロリーより摂取カロリーの方が少なければ瘦せる計算になります。
でもそれだけでは真実は見えてこないのです。
カロリーを減らしているのに瘦せないなぁと思っているならぜひ最後まで読んでほしいと思います。
実はカロリーゼロってあなたの身体にとって影響ゼロではないのですから。
・ゼロキロカロリーなのに太ってしまう理由
・カロリーさえ減らせば瘦せるわけではないこと
ゼロカロリーの正体
甘いけどカロリーのないものって一体何なのでしょう?
その正体は人工甘味料。
『ゼロキロカロリー』や『糖質ゼロ』とうたった商品には、砂糖の代わりにアスパルテームやステビアなどカロリーのない人工甘味料が使われています。
アスパルテームは砂糖の180倍、ステビアは砂糖の300倍も甘い甘味料です。
代表的な人工甘味料
名称 | 特徴 |
アスパルテーム | ショ糖の100~200倍の甘みがある。アミノ酸由来で、日本では食品添加物に指定されている。 |
アセスファムカリウム(K) | ショ糖の約200倍の甘みがある。虫歯になりにくい、ほかの甘味料と併用すると甘みが増す。日本では食品添加物に指定されている。 |
スクラロース | ショ糖の約600倍もの甘みがある。カロリーゼロで、血糖値を上げず、虫歯にもなりにくいとされている。日本では食品添加物に指定されている。 |
サッカリン | ショ糖の200~750倍の甘さがある。水に溶けにくいので、加工されてサッカリン(酸)ナトリウムとして利用される。 |
ネオテーム | ショ糖の7000~1万3000倍の甘さがある。アミノ酸由来。日本では2007年に食品添加物の認可を受けた。ネオテームをもとに開発された人工甘味料「ミラスィー」もある。 |
※ショ糖とは白砂糖の主成分です。
生理学的な熱量はわずかなため、日本でも、ダイエット飲料や糖質オフ食品、ガムなど、600品目以上の食品や飲料に使われています。
コンビニに行けばありとあらゆる飲み物に入っているわね。。
以前は使われていたけど今は使用禁止となったズルチン、チクロといった人工甘味料もあります。
ゼロカロリーや糖質ゼロの誤解
そもそもゼロキロカロリーとはゼロではありません。
100g当たりの摂取カロリーが5㎉までは、
「ゼロカロリー」
「ノンカロリー」
「レスカロリー」
「カロリーなし」
「カロリーフリー」
という表記が認められている
つまり、『ゼロ』ではないわけです。
ゼロカロリーなのに太る理由
ゼロカロリーなのになぜ太るのか?という理由は4つ。
・「セロトニン」という脳内物質が分泌が阻害される
・同じ量を食べても、次第に満足できなくなる
・味覚を鈍化させる
・依存性がある
「セロトニン」という脳内物質が分泌が阻害される
研究では体重増加の一因になるという結果も。
通常炭水化物を食べると「セロトニン」という脳内物質が分泌されて満腹感を得られます。
しかし、炭水化物と人工甘味料を一緒に食べると、セロトニンの分泌が阻害され、かえって食べ過ぎてしまうということが。。
ゼロキロカロリーと思っていたら逆にカロリーオーバーということにもなるというのです。
糖質ゼロを食べれば食べるほどそのワナに陥るので要注意です!
同じ量を食べても、次第に満足できなくなる
アスパルテームの主成分はフェニルアラニンとアスパラギン酸という2つのアミノ酸です。
フェニルアラニンは必須アミノ酸のひとつですし、アスパラギン酸はアスパラの芽に含まれる成長を促すアミノ酸で、それ自体には何の問題もありません。
フェニルアラニンとアスパラギン酸はインスリンとレプチンの分泌を促すことが分かっています。
インスリンは血糖値を下げるホルモンで、レプチンは食欲を抑えるホルモンです。
え?なんだか体によさそうなんじゃない?
いいえ!問題なのはここからよ!
過剰に分泌され続けると、やがて作用が効きにくくなる「抵抗性」が生まれてしまいます。
インスリン抵抗性が生じると血糖値が下がりにくくなってしまいます。
つまり高血糖状態が続くということ。
レプチン抵抗性が生じると食欲抑制がうまく作用せず食べ続けることになります。
だから同じ量を食べても満足できなくなって食べる量や回数がどんどん増えていってしまうの。
瘦せたくて選んでいたつもりが、気付けば美容とは逆に向かっていたというわけね。。
味覚を鈍化させる
商品には薄めて使われていますが、甘みの強い人工甘味料に慣れてくると、甘味に対する味覚が鈍っていきます。
そうなると、自然の甘さの果物や天然甘味料を使用したお菓子を食べても、甘みを感じず、ついつい食べ過ぎたり、砂糖を追加したりするようになります。
次第にカロリーの摂りすぎで太っていくというわけね。。
以前はコーヒーにパルスイートひとつだったのが、今では2つ使っている方はいませんか?
依存性がある
人工甘味料の甘さは、脳内報酬系やドーパミンなどの神経伝達物質に影響を与えて、依存症や中毒に導くこともわかってきています。
最近特に注目されているのが「甘み依存症」。
「甘み依存症」は誰かに指摘されたり、自分で意図的に減らすまでは、全く気付かない場合も多いのです。
人工甘味料を定期的に摂取していると、さらに「甘み依存症」が悪化することもわかってきています。
ゼロキロカロリーの謳い文句にだまされにないよう、フードリテラシーをあげていきましょう!
なぜ人工甘味料を使うのか
身体によくないことはわかったわ。でもなぜそれが使われちゃうの?
人工甘味料は白砂糖の数百倍、数千倍の甘さがあります。最近では1万倍以上という異常な甘さを持つ人工甘味料が開発されています。
企業は使用料が少なくて済むので、コストカットにもなり、最近流行りの糖質制限にも役立ちます。
食品を製造する企業にとってはいいことずくめね!
消費者にとってはどうかしら?
裏面を見て気を付けようかな、、
どうしても甘いものが食べたくなったら、町の美味しいケーキ屋さんや手作りの和菓子屋さんを選ぶほうがいいでしょう。手作りの安心して食べられる物を選びたいですね!
カロリーさえ減らせば瘦せるは勘違い
カロリーだけを気にしているうちは、カロリーオフの物を選んでしまいがちですよね。
「ゼロキロカロリーを選んでいれば安心!」って思うのも分かりますが、ダイエット食品には罠もいっぱい。
そんなカロリーを気にするあなたに言いたい!!
栄養士の私がいうのもなんですが、結論、カロリーだけ気にしていても美しくはなりません。
栄養士さんってカロリーとかの計算してるわよね?
そんなこと言っていいの?笑
その理由は2つ。
・カロリーを減らすために炭水化物を抜くと太りやすい体に
・同じカロリーなら太りやすさも同じではない
炭水化物抜きダイエットは太りやすい体に
カロリーを減らすため炭水化物を取らないダイエットをしている人も見かけます。
炭水化物を摂らないでいると一時的には確実に瘦せるのですが、結局太りやすい体になってしまいます。
リバウンドってやつね、、
なぜかというと、エネルギー不足になるとたんぱく質も一緒に分解されてしまうから。
すると代謝が落ちて太りやすい体になってしまいます。。
筋肉が減ると太りやすくなるお話はこちら↓
さらに、エネルギー不足が続くと体はいつ入ってくるか分からないエネルギーを省エネモードに切り替え、からだに蓄えようとするので、身体に入ってきた糖質を中性脂肪に変えてため込んでしまいます。
よく聞く飢餓状態が続くと。。って話ね。。
食事を抜くことで、血糖値も下がっていきます。
そこでパン、ラーメンなど血糖値の上がりやすいものを食べたらどうなるでしょう。
そう、血糖値が爆上がりします。
急激に上がった血糖値は下がりやすくまた何か食べたいという悪循環で太る原因にもなるのです。
血糖値の上がり下がりが激しいと、太りやすいだけじゃなく、シミやシワの原因にもなるって言ってたわよね!
もっと詳しい血糖値のお話はこちら↓
エネルギー源として炭水化物は少量でも、必ず食べることをおすすめします!
私はよほどのことがない限り食事は抜かないわ!
血糖値をコントロールした食べ方を15年間続けてきたから、
3人産んでも太らないと思っているわ!
同じカロリーなら太りやすさも同じではない
食品によって脂肪へのなりやすさは違います。
例えばケーキと魚、同じカロリーならどっちが脂肪になりやすいでしょう?
なんとなくケーキの方が脂肪になりやすそう。。
その通りよ!
同じカロリーでも脂肪になりにくいのは魚。
体内でブドウ糖に分解されるスピードが太りやすさにつながります。
答えはNOよ!
カロリーより血糖コントロールの方がやせ体質の鍵!
同じカロリーなら太りやすさも同じというわけではないのです。
カロリーだけを気にしていては真実は見えてこないということはお分かりいただけましたか?
まとめ
ダイエットをしている人が選んでしまう、カロリーゼロと謳ったダイエット飲料や食品に入っている人工甘味料。実は、カロリーを減らしているつもりが逆に太ってしまう原因であるという研究結果もあります。
カロリーだけを気にしているうちは、
「食べないためにどうするか」という考えになりがちで、良くないものを選んでしまうかもしれません。
でもフードリテラシーを上げることで、
「これを食べたらきれいになれるかしら?」と食事を楽しみながら美を磨けます!
カロリーを気にするよりも食材と食べ方を気を付けるほうが美しく、なりたい自分になれますよ!
オススメの食材と食べ方についてはこちら↓
参考文献
医学博士 大西睦子 カロリーゼロにだまされるな―本当は怖い人工甘味料の裏側
医学博士 白澤卓二 お菓子中毒から抜け出す方法―あの超加工食品があなたを蝕む
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